ワンスアラウンドの『現場マガジン』  2020.08.04号

いつもお読みいただきましてありがとうございます。
メールマガジン編集事務局です。ワンスアラウンドが毎週お届けしている『現場マガジン』は、 文字通り我々が運営する《現場》発のホットな情報をお届けするメールマガジンです。
今週は現場で起きた『ハッピーエビソード』をお届けします。

お客様からの“ありがとう”はいつも私たちを元気にしてくれます。
今回も現場の皆様に元気の素をお届けします。



ハッピー・エピソード【vol.006】

お客様にとって、私たちのお店が必要な理由

皆様、こんにちは。
長かった梅雨がようやく開けて、暑い夏がやってきました。
この度の豪雨に被災された皆様方に改めてお見舞い申し上げます。
一方で、感染者が後を絶たない日常のなかで、嫌でもwithコロナの生活に慣れきってしまった方が多いのではないでしょうか。

暗いニュースが続く中、現場で起きたHappyな出来事で少しでも心を和ませて頂けたら幸いです。

東京ベイエリアにあるお店での出来事です。

コロナ以前は、海外のお客様が圧倒的に多かったエリアですが、
ライブイベントもよく開催されていたので、お客様が全国各地からご来店されることも多かったお店です。
ある日、ライブの前に立ち寄られた男性のお客様がいらっしゃいました。 とても気に入った商品を見つけられましたが、これからライブなので荷物を増やしたくないという 気持ちもあって悩んでいらっしゃいました。お住まいを伺うと、電車で1時間少々の所でした。
そこでお客様のご自宅から近いショップの在庫を調べて、そちらのお店でお取り置きすることを提案しました。
すると、お客様が驚いた顔をされて、「普通のスタッフなら、売上を気にして 他店での購入という提案はしないが、貴方は違う…」と言われ、 「是非、貴方から買いたい」と、お客様から自店での取り置きの依頼を受けました。
後日、「キープ期間ギリギリになってごめんね!」とご来店され、帰り際に、 「このブランドはよく利用しているけど、あの日、入店時にちゃんと挨拶をしてくれて、 第一印象から感じが良かった。なによりも僕が行きやすいようにと、他店を先に案内してくれたのにはビックリした。 どうもありがとう。」と言って下さいました。

目先の売上に捉われず、お客様にとってベストな提案をさせて頂いた事で、売上以上に嬉しく、励みになるひと言を頂きました。

このお店は休業期間明けから、海外のお客様はもちろん、あらゆるイベントも中止となり、 館全体の来店客数が前年の50%を切っている状況が続いています。
しかし、「客数が少ないからこそ出来る事をやろう」とポジティブに切り替え、 ご来店されたお客様には、今まで以上に丁寧に、時間をかけて会話を楽しみ、 手の空いているスタッフも加わって全員でお客様とコミュニケーションを取るようにしています。

最近は、少しずつですが「近くまで来たから顔を見に来たよ」「特に用事はないけど・・・」と、 気軽に立ち寄って頂けるお客様が増え始めているとの事です。

「近くまで来たから顔を見に来た」「特に用事はないけど」

このお客様の言葉にこそ、インバウンド客の減少やオムニチャネル時代のリアル店舗に求められる事のヒントがあるのだと思います。
ネットの方が「気軽に買い物が出来る」はずなのに、このお客様はどうしてわざわざ再来店されたのでしょうか?

お客様がわざわざ立ち寄っていただく理由は何か?
オムニチャネル時代のリアル店舗の「使命(=私たちは何のために店にいるのか?)」を改めて考える時ではないでしょうか?

「お客様が来ないから売れない」と嘆いている暇はありません。
私たちのお店は、信頼関係という付加価値で、お客様との絆を繋いでいくことができる「場」として、 さらに必要とされていくのだと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は、先月からスタートした新シリーズ「人を育てる法則」の第2回をお届けします。

ワンスアラウンド株式会社取締役
E&C推進室室長 佐藤梨枝子


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