ワンスアラウンドの『現場マガジン』  2020年11月11日号

皆様いつもお読みいただきましてありがとうございます。
ワンスアラウンドが毎週お届けしている『現場マガジン』は、文字通り我々が運営する 《現場》発のホットな情報をお届けするメールマガジンです。
今週は、『ショップレポート』第8弾。
今回は、店舗の業務改善で「お客様アンケートの回答率」を劇的に上げた取り組み事例をご紹介します。

ショップレポート【vol.008】


スタッフの「もっともっと」の気持ちが結果を変える

皆様、こんにちは。
今週は日常、店舗が行っている「もっともっと活動(=全員参加のカイゼン活動)」の一例をご紹介します。
ブランド施策でお客様アンケートを実施しているショップの取り組みです。
1人の学生アルバイトさんからのアイディアで飛躍的にアンケートの回答率が上がった内容をご紹介します。

「アンケートにひと言コメントを添える!」

このブランドでは今年から新たに「お客様アンケート」の取り組みを始めました。 目標は買上客数に対して2%の回答率です。渡されたQRコード付きのカードから登録して頂き アンケートに答えて頂くのですが、なかなか回答してくださる方が増えません。
当初は、お客様の手間が掛かっても答えたくなる接客をしようと皆で決めましたが、 それでも2%以上回答率が増えることはありませんでした。
そこで「もっともっと」を使ってスタッフ全員に意見を求めたところ、 一人の学生スタッフから「アンケート用紙にコメントを記入したらどうか?」という意見が挙がりました。 そのスタッフが一度試しにやってみたら、たまたまかもしれませんがすぐに回答が来たとのことです。
「とにかくやってみよう!」と早速全員に伝えて取り組むことにしました。


1)1日の配布枚数を設定
出勤時に1人に3枚のカードを配布し、売場に出る前に「本日はありがとうございました!」と ご来店の感謝をひと言記入してポケットに用意しておき、必ず1日で配り切る!という取り組みをスタートさせました。
すると予想以上の成果が出て、それまでは2%程度の回答率だったものが 3.5%、4.2%と月を追うごとに伸びていきました。

2)パーソナルなコメントに変更
成果が出始めると、スタッフ達が乗り始め、それぞれがお薦めする際のトークに工夫が見られてきました。 1人のスタッフから「予めコメントを用意しておくのではなく、 接客で得た情報をコメントしたらどうか?」という意見が挙がり、レジ応対の隙を狙って、 お客様との会話内容を組み込んだパーソナルなコメントを記入するやり方に進化させました。
すると、更に成果が上がり、翌月は5%を超える回答率になりました。

ブランド内でもトップの回答率になることが増えると、スタッフ達がまさに「もっともっと」の気持ちで、 一生懸命に効果的な方法を自ら考えて行動してくれるようになりました!

顧客満足度調査には、大きく2つの調査方法があります。
1つは弊社でも提供している覆面調査(ミステリーショッパー)です。
もう1つはこのブランドでも行っているお客様アンケートです。

「覆面調査」は、調査員が「お客様」として実際に接客を受けて、 各企業に合わせた調査票にもとづいて評価する調査方法で、 店舗の現状を客観的に見た評価から改善策や向上案を導き出すものです。 シークレットで行うため、担当するスタッフによって結果が変わるため、 良い時と悪い時とのバラツキが発生することも多くありますが、 接客サービス面や店内環境の普段の実態(ありのままの状態)を知ることで、 店舗の現在の体力を計る調査方法と言えます。

対して「お客様アンケート」は、接客時に感じたお客様の生の声を知る調査方法で、 言い換えれば、全てのお客様が覆面調査員とも言えます。 しかし、調査票がある訳ではないので、 お客様が感じたことが全てです。お褒めのコメントもあれば、当然、苦情に近いコメントも頂きます。
また、最近のアンケートでは、NPS=「ネット・プロモーター・スコア(Net Promoter score)」 と呼ばれる顧客ロイヤリティを数値化した指標を導くために、「身近な人にどの程度薦めたいと思うか?」 という質問が多く見られるようになりました。
NPSは、お客様ご自身が満足するだけではなく、知人や友人にも薦めたいと思って頂けたかどうか、 言い換えれば、店舗の顧客獲得のポテンシャルを計る指標とも言えるでしょう。
いずれも自分の接客がリアルにお客様から直接評価していただけることが スタッフのモチベーションに繋がっていることは言うまでもありません。

そして、覆面調査とお客様アンケートはそれぞれのメリット・デメリットを活かして 使い分けていくことが大事なのだと思います。

今回は、アンケートの回収率アップを目指して、1人のスタッフのアイデアを全員が漏れなく 取り組んだ結果、大きな成果を上げた事例をご紹介しましたが、このように全員で取り組みながら、 さらに上を目指してアイデアを出し合い、「よし、やってみよう」と次なるアクションに 繋げていくことが成功のスパイラルだと言えるのではないでしょうか。



最後までお読みいただきありがとうございました。
次回も現場からの声や事例をご紹介してまいります。

ワンスアラウンド株式会社取締役
E&C推進室室長 佐藤梨枝子


このメールマガジンは、お客様によるご登録や名刺交換など、弊社と何らかのご縁をいただいたお客様にお届けしております。



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