ワンスアラウンドの『現場マガジン』 2021年3月10日号

いつもお読みいただきましてありがとうございます。
今週は、『人を育てる』シリーズの第9弾。 今回はコロナ禍で売上低迷が続く中、どうやって店長や店スタッフのモチベーションを保っていくのか、 4つの方法を弊社事例も紹介しながらお伝えしたいと思います。
人を育てる法則 【vol.009】
コロナ禍でのモチベーションを保つために
今できる小さな目標を応援しよう

皆様、こんにちは。
ワンスアラウンドで新卒採用を担当している岡田聖子です。
2か月に及ぶ2度目の緊急事態宣言で、多数の企業で厳しい売上減が続いています。
売上目標達成が出来ない日が続き、店長として自信が持てない、仕事に達成感を感じられない、 働く意欲がわかない、と悩む店長が増えているように感じます。 まじめで目標をなんとか達成しようとする人や、店長歴の短い人に多いようです。

さらに、店長にとって店スタッフのモチベーションをどう維持していくかということも悩みの種です。
特にスタッフ数が少ない小規模店舗では、減少した来客数にあわせて勤務シフトを調整し、 売場が一人体制になる時間帯が増えたことで、スタッフと話をする機会が減り、売上をとるために何かしたいが、 商品入荷も少なくなって売場で手持ち無沙汰の時間が増え、ついネガティブな発想になってしまうという背景もあるようです。

「ウィズコロナ時代のモチベーション調査」では、仕事を頑張ろうと思う人の割合が、 東日本大震災後は75%だったのに対し、コロナ後では68%と、震災後より7%も低く、 1年以上続くコロナ禍での現場のモチベーションの低下は、我々の想像以上に進んでいると思った方がいいかもしれません。

そこで、現場のメンバーに前向きに楽しく、モチベーションを保って働いてもらうために我々が出来ることは何でしょうか?

脳科学的には、「モチベーション=やる気」は、脳内物質「ドーパミン」によってもたらされると言われていますが、 その「ドーパミン」を増やすには、脳に良い栄養を摂ることや音楽を聴くこと、 息抜きをすることの他に、下記の4つが効果的と言われています。
達成しやすい目標設定をする
コロナ禍での目標設定は、高いものでなく実現可能な範囲にするのが大切です。 読めない市況で立てた予算達成でなく、特定の商品群だけ先週より10%UPにするとか、 お客様から「ありがとう」と言ってもらえる件数を上げることを目標にするなど、 達成できる喜びを感じられるものにすることがポイントです。

報酬をつくる
店舗グループをつくってチーム戦を行い、1位のグループには「商品券プレゼント」などの 社内イベントは盛り上がるきかっけになりますし、勝った嬉しさはドーパミンの分泌につながります。
ハウスカード入会などの個人獲得数を表にして見える化し、1位の人には缶ビール6缶セットを 店長からプレゼントするというわかりやすい(笑)報酬を出している店もあります。
お客様からいただいたお褒めの言葉(弊社ではハッピーレポートと呼んでいます)に対して、 役員からフィードバックコメントが来た際は、店全体のLINEグループで紹介するのも、 「承認されている」という一種の報酬だと思っている。」と話してくれた店長もいました。


新しい挑戦をする
新しいものにも脳は反応し、ドーパミンが放出されます。
売上増が見込めず、接客機会も少なくなっている今だからこそ、新しいことにトライする絶好のチャンスと考え、
  • SNS経由でオンライン売上につなげる活動を活発化させる
  • 忙しい時には出来ない、他店とのスタッフ1日シフト交換などで、 自店との違いや客観的な気づきを互いに伝え合う場を作る
  • ストックを徹底的に片づけることで棚卸誤差低減につなげる
  • 1客に時間をかけ、拘って接客することで、お客様からの「ありがとう」を増やすことで、 顧客を増やし、今のうちに体力(接客力)をつける
などの様々な挑戦をしている店舗があります。


スタッフと話す
面談途中に「そういえば!」と、次々に今出来る新たな取り組みを思いついていた店長がいました。 誰かに声に出して伝えることで、自分の中に新たな気づきが生まれるようです。
今まで忙しくてできなかった店メンバーとのコミュニケーションタイムを1O1MTGでじっくりととり、 チームマネジメントに時間をかけるのも、未来に向けて出来る準備になるはずです。


コロナ禍になって1年が過ぎました。
どんなにやる気がある店長でも、これだけ長期化した市況でモチベーションを維持していくのは大変です。
接客時間が減った今だからこそ、今までは店運営で忙しく、ゆっくり話すことが出来なかった店長と 個別にコミュニケーションを取りながら、今までにない新たなチャレンジや、 小さな達成できる目標を一緒に探してあげて欲しいと思います。

そして、まだしばらく続くコロナ禍市況を乗り越えていくためにも、 “売上以外の何か”に対する努力を誉め、店長のモチベーション維持に協力してあげていただけないでしょうか。

今出来る「仕込み」が未来をつくります。
店長が前向きでいてくれることが、スタッフ全体のモチベーションにつながり、 それがコロナ後の大きな力となって、いち早い業績回復につながっていくのではないかと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました。

来週は、「ショップレポート」をお届けします。
どうぞお楽しみに!

ワンスアラウンド株式会社 シニアディレクター
キャリアコンサルタント(国家資格)

岡田 聖子


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