ワンスアラウンドの『現場マガジン』  2021年7月21日号
皆様いつもお読みいただきましてありがとうございます。
ワンスアラウンドが毎週お届けしている『現場マガジン』は、文字通り我々が運営する 《現場》発のホットな情報をお届けするメールマガジンです。
今週は、『ショップレポート』第16弾。
多種多様なポイントやクーポンが多い中、定期的なテストを実施しているショップの事例をご紹介致します。

ショップレポート【vol.016】


O2Oを活かすために現場でできること!

皆様、こんにちは。今回も日常、店舗が行っている「もっともっと活動(=全員参加のカイゼン活動)」の取り組み事例をご紹介します。

O2O(Online to Offline:ネットからリアルへの送客)の普及もあり、 お会計の際に様々なクーポンをご案内していますが、なかなか覚えきれないスタッフが多い中、 定期的なテストで理解を深めている店舗の事例をご紹介致します。

「一番お得な支払い方法は?」…テストで理解を深める

「もっともっと活動」の投稿に、入社1年目のスタッフから、以下の提案がありました。
「お客様が使えるクーポンがたくさんあります。会計でミスが起こらないように、 スタッフ間で会計時のロープレを行ってみませんか?」という内容の意見でした。

今、店頭では施設とブランドの両輪での販促が行われ、 レジ会計の際のクーポンやポイントの手続きに戸惑うこともしばしば。
その為に、これまでも様々なカイゼンを行ってきました。

・メモに会計の流れを記入して、レジに貼付する。
・イベント内容をまとめる場所を1か所に決めて、必ず確認する。
・日報にもイベント内容を書き込み、出勤したら必ず目を通す。
・ミスを起こした際のお客様へのご負担も説明し、マインド面も強化。



こうした取り組みを繰り返し行ってきましたが、時給社員のスタッフが中心のこのお店では、
週に1,2回しか出勤しないスタッフも多く、覚えることに四苦八苦していました。
常に社員が側で見守り、気が付いたことを指摘し、水際で防いできましたが、 上記の対策だけでは、いつミスが起きてもおかしくない状況でした。

そんな時、入社1年が経過し、メキメキと頭角を現してきた期待の若手スタッフから先程の意見が挙がってきました。

そこで店会議を使って皆の意見を聞いた結果、
まずは「定期的なテストを実施しよう!」ということになりました。

【テスト内容の一例】


Q:ニット15,000円+税、パンツ16,000円+税の2点購入されました。
  お客様は施設のクーポン3枚(3,000円)と、メンバーズポイント
  3000P(3,000円)お持ちです。
  お客様が、一番お得なお支払い方法と金額を答えてください。



施設で発行しているクーポン、ブランドメンバーズポイント、それぞれに条件が設定されているので、その条件を加味した上で、お客様に最善のご案内で出来るか?という問題です。
この店では、施設のクーポンは1万円以上で1枚(1,000分)使用可で、有効期限が月末。 メンバーズポイントはお買上ごとに有効期限が1年延びるという条件です。

その条件を覚えていないと、お得な支払い方法をご提案できません。

間違いが多かった問題を再度行ったり、新たな販促と過去の販促内容を引っ掛け問題として取り入れてみたり、 定期的にテストを繰り返してきました。
スタッフからも「実際にテストを行ってみて、初めてきちんと理解出来た」と好評のようです。

お店で起きている「ちょっと困った」を見逃さずに、一スタッフが提案してくれたことを、 全員で楽しく取り組んでいるようです!


若手世代の新たな活躍の場!

O2Oの普及もあり、レジ会計時にお客様に確認する項目がどんどん増えています。
施設のアプリ、ブランドのアプリ、使用できるクーポンの数々・・・
せっかくお客様にとってお得な施策なのに、説明の順序を間違えると、「面倒くさい」という悪い印象を与えてしまうこともあります。
そうかと言って確認を怠るとクレームになりかねません。


そこで会計時に一気に説明しないで、会計前の接客時に説明を取り入れたりと、どのシーンで、 何の施策を説明すると効果的なのかを店スタッフは試行錯誤しながらベストな方法にチャレンジしています。

今回のテーマであるクーポンやポイントの使い方も同様です。
たくさんお持ちのクーポンやポイントを使って、いかにお得にお買上げ頂くかをお客様に提案することも今は重要な接客スキルの一つです。

この1年余りで顧客管理アプリが急速に増え、電子マネーやポイントカードの普及など、 会計時のシステムが大きく変化してきました。
スマホに慣れないお客様の操作のお手伝いをしたり、お得なポイントの使い方を提案したりと、 スタッフが覚えることが次々と出てきます。

そんな中、スマホ慣れしている若手世代が、アプリやポイントの説明に大活躍していることが、 彼らの新しい役割として顕著になってきました。
現場では、ベテラン勢は、奥深いコミュニケーション力で接客のお手本となり、 スマホ系のことは若手が中心となってアドバイスしてくれているという新たな構図が出来つつあります。


ポイントサービス、オムニチャネル、そしてO2Oと、デジタル戦略の進化が急激に進んでいるなかで、 それぞれの世代が活躍できる場が増えてきたことが嬉しい変化だと感じる今日この頃です。

最後までお読みいただきありがとうございました。
次回も現場からの声や事例をご紹介してまいります。

ワンスアラウンド株式会社取締役
E&C推進室室長 佐藤梨枝子


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